篠田真由美お仕事日誌

2017.09.29

 昨日は江古田の「パーラー江古田」というパン屋カフェに出かける。11時前なら問題ないだろうと思ったが、やはり30分待たされることに。民家を改装して作られていて、席数は少ないし出てくるにも時間がかかる。ただし、ちゃんと美味しい。白いパンはほとんどなくて、しっかり焼き締めたカンパーニュ系が主。

 そこから歩いて要町の「熊谷守一美術館」。ツレの古い知り合いで藍の染色をやっている松永優さんという方の個展が、三階のギャラリーで開かれていた。

 そこからまた歩いて池袋。無印とジュンク堂で買い物して、神保町に出る。雨は上がったと思ったのに、この頃からやたらと暗くなってきて、気温は低いのに湿度が高くムシムシする。ミステリ関係の古本屋だけささっと覗いて、ランチョンで生ビールと自家製ロースハムとか牛タンとか、チキンの唐揚げにビーフパイ。帰りはもろに通勤時間と当たって、帰り着くまでにくたびれる。

 

読了本

 皆川先生の新刊『鎖と罠』 中公文庫 初期短編の中で手に入れにくくなっているものを集めた1冊。こちらは怖い皆川さん。

 

 『真説シャーロック・ホームズ』 小林司 東山あかね 講談社文庫 @ワンダーでゲット。ホームズ時代の写真や図版がたくさん載っていたので手に取った。原作準拠のホームズ評伝は、その元となった部分がどの作品に出てきたか、全部書かれているので確認がしやすい。グールドの評伝なんかだと、どこからが作者の想像なのかわかりにくかったりするから。ただし、ホームズの誕生日が1854年1月6日、というのはグールド説だったと思う。するとホームズとワトソンの出会いは27歳ということになり、いまさらだが「えっ、若い!」と思いませんか。ストランド・マガジンのイラストのイメージだと、とても20代には見えないものね。BBCドラマの設定では何歳だったんだっけ。ベネさんはもっとお歳いっていたよね?

 それからこの本は、ホームズのせりふをいろいろテーマ別に引用解説していて、登場するレストランは実在のシンプソンズの他に、架空のものとして「マッツィーニ」と「ゴルディニ」というのがあるそうだが、名前からしてどちらもイタリアンだろう。S1E1でイタリアレストランが出てきたのを思い出した。とにかくS1のあたりは、とてもこまこまと原作との重ね合わせを試みているのだなと、いまさらのように思った次第。

 

2017.09.27

 明日は出かける予定なんだが、雨らしい。ま、いいけど。

 

 皆川博子先生に「出版芸術社のコレクション全10巻完結おめでとうございます」とお便りしようと思って、書きかけたらあまりにも下手な字にめげて中断する。サインしてもらった方はご存じの通り、先生の書き文字は流れるように美しいのだ。

 

 資料として『男装の麗人川島芳子伝』 上坂冬子 文春文庫 を読了。清朝末、ラストエンペラーの近しい王族の家に生まれながら、父親が親しくしていた大陸浪人に7歳で養女とされ、戦中は陸軍の子飼いのスパイとなり、戦後漢奸(中国人でありながら日本の侵略に手を貸した戦争犯罪者)として処刑された、悲劇の女性の生涯。

 このへんのことを調べていると、やたらどんどん世界が広がってしまって、自分でも手が届かないっていうか、届きっこない。でも「川島芳子」とかいっても誰も知らないだろうし、誰も興味を持ちそうにないんだよなあなどと思うと、書く前からちょっとめげるっていうか。

 だけどこれがひとつの、ラスト作品にもなるんだよな。殺さないけどね、主要人物は誰も。

 

 明日は東京に出るのでブログはお休みします。

2017.09.26

 秋になるといわれているわりには、やけに気温が高い。いや、夕方になればすうっと下がるわけだけど、昼間は妙に陽射しがきつく感じられる。

 

 出版芸術社の皆川博子コレクション、全10巻が完結した。ラストは『みだれ絵双紙 金瓶梅』、岡田嘉夫のイラストが大量に含まれているために、小説現代の連載をそのままのレイアウトで生かした1995年の単行本以来、再刊されぬまま来たという、不遇な作品である。それが今回はイラスト全点が収録され、単行本ではレイアウトの関係でカットされていたイラストの部分までが初めて生かされる、という快挙。単行本の雲英引き風黒見返し紙に、扉のあざやかな朱色も捨てがたいが、モノクロとは思えぬ華麗精緻なイラストの復活はなによりめでたい。

 今回再読して、皆川さんの作品におけるユーモアについて改めて楽しませてもらった。幻想や耽美だけが皆川ワールドではない。短編集なら近年の『猫舌男爵』などもこたえられないが、皆川版『金瓶梅』の、章タイトルとルビの抱腹絶倒や、ついには作者と絵師が作中に立ち交じり、支那衣裳の皆川さんがイラストの中で微笑まれたりする趣向に、ひさびさにニヤニヤさせられてしまった。

 最近はマンガが原作の映画に舞台、小説が原作のマンガ、ゲームが原作のなにやら、などなどメディアミックスが大流行で、しかし自分はあまりそういうのが好きではない。原作となったものが好きなら、それが一番でわざわざ別の形に変える必要はあるまいという気がしてしまう。原作がいまいちのものなら、作り替えることで新たな命が吹き込まれる、ということはありえるかも知れないが。前に原作つきで感銘したのはあの『帰ってきたヒットラー』で、それは「21世紀に帰還した独裁者」というシンプルなアイディアを、小説は小説ならではの表現で、映画は映画でしかできない手法で作品化していたからだ。

『みだれ絵双紙 金瓶梅』は、電子書籍にはなり得ない。紙の本でのみ成立する。マンガや映画にするのも無理だろう。イラストと文章のコラボレーションが、唯一可能にした希有の作品である。  

2017.09.25

 昨日は横浜の神奈川芸術劇場に観劇。ヴァージニア・ウルフ原作の「オーランドー」、エリザベス1世時代に女王に仕えていた美少年オーランドーが、なぜか不老不死の身となって延々生きたあげく、突然女性に性転換して、なお現代まで生きているという、幻想というよりは奇想小説で、プロットは知っているけど真面目に読んだことは無い。で、そのお芝居は「つまらなくはなかったけど、なんか原作とは全然違うんじゃない?」と、最後まで首をひねることになった。

 いやあ、原作読んでないのに違うじゃない? もないもんだと自分でも思うけど、男優が演ずるエリザベス女王に迫られてじたばたする女優演じる美少年とか、それは舞台効果的な面白さなわけで、原作における主人公の身の上に展開する奇想とは、全然別のことになるわけだよね。主人公がいつの間にやら不老不死になっているというのも、あんまりわかりやすくなくて、予備知識が無いとぼんやりしているうちに、どんどん時間が過ぎて観客はついていけないんじゃないかと。

 だいぶ前に映画化されていて、その時主人公をやったのが、ほらあの、『ドクター・ストレンジ』でエンシェント・ワンをやった女優さんで、といってもこっちも見ていない。というわけで、同行の友人に映画のヴィデオと原作本などを拝借することにいたしました。

2017.09.23

 ネット見てると「9/23で世界が終わる」とかいっている人がいるらしくて、こういう人ってどういう人なのかな、と改めて首をひねったりする。自分では全然信じてなくて、なにかこうお商売のためにそういうことをいっているのか、本気で信じているのか。本気ならそう冷静ではいられないだろうと思うから、やはり金儲けのためなんだろうな、とは推測するものの、そういうことをいって金が儲かるというのも、さらに不可解なことではある。

 世界はたぶんそういう劇的な天変地異では終わったりしないで、ずるずるだらだらといけない方に向かっていくんだろうな、とは思うけど、確実に個人的な終わりはやってくるわけで、それがわかっていたらもしかしたら良くないかな、とはときどき思う。なんか、もう少し増しな人間になれそうな気がする。それもたぶん幻想なんだろうけど、わからない不安よりはわかっている不安の方が耐えやすそうな気がしてしまうんだよね。

 

 驚くほど気温が低くなったので、塩漬けにしていた豚肩ロースと野菜を煮込んでシチューを作る。もしかしたらしょっぱいかも知れない。しかし涼しくなってくると煮込み料理が作りたくなるのは毎度のことで、他にも牛すじを買って茹でこぼした。これはこの状態で冷凍しておけば、なんの料理にも転用できるところがズボラ飯向き。

 

 昨日行き損ねた巾着田の展示ものに行くために、今日は仕事場早上がり。

 明日は横浜でお誘いいただいた観劇。ヴァージニア・ウルフ原作の『オーランドー』

 なのでブログの次の更新は月曜日になるかな。

2017.09.22

 ジムの後、巾着田前のビーガン・レストランの上階で、知り合いのガラス作家さんが合同展示をしているので、それを見に行こうとするが、前の道路がガチ混みでどうにもならず、断念して飯能に引き返す。仕事場の近くに新しくできたカフェバーのような店があり、試しにそこのランチを食べてみたが、タンドリーチキンサンドは味はいいものの、トーストにしたパンがやわやわで、シーザーサラダは塩気きつすぎ。これは一度でペケでありました。

 

 ジムでマシンを踏みながらテレビを見ていたら、日米韓会談で安部がアメリカ大統領を「ドナルドが」と呼ぶのに、思わず「げ」と声を上げてしまう。しかし解散総選挙をしたら、これでまた案外自民党が勝利してしまうのかもしれない。横田さんはトランプが拉致問題に触れたといって喜んでいたけど、アメリカではこの件でトランプの支持が持ち直すということはないだろう。ただ、バカ安部はそうやってトランプにすり寄りまくって、トランプが解任されでもしたらはしごを外されて立ち往生することになる。金正恩は完全に頭がおかしいし、もはや日本の上にいつミサイルが落ちてきても不思議じゃない。なんだかすごく、すごーく、ヤバイ気がしてきてしまった。

 

 仕事の方も全然連絡が来ないままだし、なかなかに見通しの真っ暗な秋だなあ。

2017.09.21

 新聞の地方ページに行幸の記事があったが、巾着田で「かわせみがおります」という説明をした直後、本当にカワセミが飛んだというのを読んで、「仕込みか」と思ったのは自分だけではあるまい・笑。

 

 今日は今年最後の真夏日ではないか、しかも湿度は低くてさわやか、という予報通りなので、散歩に出かけた。構想中の話がだいぶ固まってきたのだが、仕事場に座っているとどうしても読みかけの本とかに手を出してしまうので、ここは動かないと。いつもの散歩コースはマンネリなので、西武線を一駅東京方面に乗って、そこから入間川沿いを飯能へ戻る。なかなかいいコースだった。河原にはあちこち曼珠沙華。緑の中なので、自分的には巾着田よりきれいに見える。桜もずーっと植わっているので、花の時期は歩きながらの花見に格好だろう。来年の春には来よう。

 ずんずん歩いて飯能駅の南側を通り抜けたところで、道は一度川から離れるのだが、知らない道で川の方へ川の方へと歩いてみたら、上手い具合に行き止まりにならずに飯能河原の端っこに出る。ここはずっとあれこれ工事をしていたのだが、去年あたりでようやくその整備が終わって、近場にある場所としては悪くない眺めになった。わざわざよそから電車に乗ってくるほどじゃないけど、ということです。足下に銀杏が落ちていて、幸い紙袋を持っていたので、さささっと20個くらい拾って持ち帰る。その場で踏んづけて、臭い果肉を取ってしまうのが楽ちんなのだが、まだ新しい靴底が銀杏臭になってしまうのはやはりちょっとなー、なので。

2017.09.20

 昨日は友人と巾着田へ。飯能駅から歩いてハイキングコース、高麗峠経由でちょうど一時間。曼珠沙華は満開。しかし、こうひたすら朱赤の花が広がっているというのは、一目見ただけで「なんかもうお腹いっぱい」という感じがする。緑の中に点在しているくらいがきれいですよ。飯能まで戻ってランチをして、仕事場でコーヒーは、ロンドンの友人がプレゼントしてくれた、ヴィクトリアンの古風なブルー・アンド・ホワイトのカップで。シノワズリです。「ウィロー・パターンだ!」とお喜びいただきました。
 

 その友人から、こないだまで読んでいたゲイル・キャリガーの『英国パラソル奇譚』のコミック版を2冊借りる。それがなんとまあ「MANGA」と書かれていて、確かにアメコミ的でない、日本のマンガっぽいのでありますよ。コマ割りについてもそうだし、キャラが全般に美形寄りになっているところなんかも、マンガっぽい。内容的には原作に非常に忠実なマンガ化で、文庫と対照していけばセリフはほとんど原作そのままになっている。へえーっと思う。こういうタイプの作品が、アメリカで普通に描かれて出版されるようになっていたんだね。ちなみにマンガ化は原題の最初の『SOULLESS』で、いま3巻まで出ている。アマゾンで買える。値段は1000円ちょっと。

 

 今日は天皇行幸の日、というわけで、通過する国道の方に行ってみると、日の丸の小旗を配る人、見物人、私服警官、白バイもいたけど、もちろん自分はそういうのを横目に見ながらするするっと歩き抜けただけ。もっと警備がぴりついてるかと思ったけど、そんなことはなかった。立ち寄るらしい高麗神社と巾着田の方はどうか知らないけど。

2017.09.18

 予報通りだけど台風一過で暑さ戻る。昨日は寒くて震え上がったが今日はまた汗まみれ。とはいえマンションの中は冷えたので、屋内は涼しい。

 明日は友人と巾着田の曼珠沙華なので、日記は休むかも。

 

 あれこれ調べ物をしている内に、だんだんと書かれるべき小説の像が立ち上がってくる。しかし調べ物というやつは、正直なところどれだけやっても終わりが無い。当然だ。物事というのはすべて地続きに繋がっている。明治時代を調べていても、そこで動く人物のルーツをチェックすればすぐ江戸時代にさかのぼってしまう。中国大陸に行けば満州・内モンゴル・チベット・ブータンと、地理的な繋がりに、当時の日本人を動かした大きな動機のひとつ、仏教東伝というテーマがあり、大谷探検隊は大乗系の伝来をたどるが、中央アジアと仏教を見れば密教がからんでくる。空間的、時間的、主題的に、テーマはそれぞれ絡み合い繋がりあって広がりとめどがない。そして知識は事実に追いつけない。だから、どこかで断念しなくてはならない。そして、思い切ってずうずうしく虚構を混ぜ込んでいかねばならない。

 

読了本『ソフロニア嬢シリーズ』 ハヤカワ文庫 『アレクシア女史シリーズ』のスピンオフ。ハリポタみたいな魔法学園ものの色も取り入れつつ、ラノベ的な少女の冒険にスパイアクション。面白いんだけど、甘酸っぱい初恋描写はちと面はゆいです。

Sherlock回顧 12/my life with Sherlock

 相変わらずこのドラマについては、3までの見直しもしないまま、でも他人様のブログを読んではあれこれ考えてしまう、という状態のまま推移しているのだけれど、4についてもたぶんディスクを買って見直したら、「あれ、思ったより面白い」とか感じてしまうのじゃないか、という気はするのだよね。S3もそうだった。見ている時は面白いけど、見終えてあれこれ考え出すと、粗や不満がどんどん思い浮かんできてしまう、それでもう一度見ると、やっぱり見ている時は面白い、でも見終えれば不満が復活するというパターン。普通のテレビドラマなら、1度見ればおしまいなんで、後からあれこれ考えることはないから、逆に粗もいちいち気にしない。ただ「Sherlock」は、そうやっていろいろ後から考えてもまだ面白かった、はずなんだけど。

 

 ジョンブログ、公式の翻訳ではあんまりぴんとこなくて、ちゃんと読んでいなかったんだけど、見に行くブログの方の訳が面白くて、でも原文と公式の訳とその方の訳を引き比べると、公式の方が意訳しすぎで、むしろその方の訳の方が原文に近い感じがする。で、そのブログはずいぶんと、ジョンとシャーロックの感情の交流的なことが書かれていて、ドラマの内容を補完してくれるところがあるわけ。で、そのブログの更新が、図らずもというか、S3E2で終わっちゃってる。ジョンのハネムーン中に、シャーロックがブログを乗っ取ってなりすましをやろうとして失敗するというか、変にはしゃいでる。それが最後。そのはしゃぎ方が妙に痛々しく思えるのは気のせい? なんていっていたら、ドラマの内容がどんどん「あれれ」な方向に行ってしまいました、と。

 

 これまでもさんざん、S3E3以降のジョンの気が知れないと騒いできた身からすると、ブログ形式によるドラマ補完がまさしくその転換点で途切れているということも、なにか意味があるような気がしてしまう。というか、このブログを執筆していた人はシナリオ・ライターではないのだろうから、その人が「もうジョンの気持ちがわかりません。フォロー不能です」といって放棄したのじゃなかろうか、と。ブログには、S1の後でジョンがガールフレンドのサラと別れた、という記述があって、

 Not sure my life with Sherlock is compatible with long-term relationship.

と続いている。英語力ゼロの自分は、シャーロックとの生活が長続きしなそうだといってるのかと思ってしまったが、そうではなくてシャーロックと一緒に暮らしながら、長続きする恋人を持つのは難しい、といっているらしい。つまり彼女が欲しいのはいうまでもないが、だからといってシャーロックと別れることなどあり得ない。ジョンにとって、シャーロックと一緒にいるのはmy lifeの大前提だったのだ。

 

 シャーロックが自殺偽装による2年間の失踪をしなければ、ジョンはメアリにプロポーズすることはなかったろう。最悪の瞬間に最悪の形で戻ってきて、自分を苦しめたことの罪をまったく自覚していないシャーロックの顔を見せつけられて、ジョンは二重に裏切られた思いだったに違いない。偽装自殺がどれだけ避けられないことだったとしても、自分にただの一言もいってくれなかったことに加えて、このガキのようなふざけっぷり。さすがにもう我慢できないと彼が思ったのは、メアリと築く新しい人生、というものが彼の視野に入っていたからだ。結局うやむやの形でふたりの交流が復活し、それから遅ればせにシャーロックがどんなに殊勝な謝罪を重ねても、一度砕かれた心は戻らない。裏切られた痛みは本人が水に流して忘れたつもりでも、機会があれば復活する。

 正典のワトソンは、ホームズの偽装死を責めることなく素直に彼の帰還を喜んで、元通りふたりのコンビは復活した。しかしそれはどうやらホームズの不在中にメアリが病死した(と推測される)からで、つまりホームズは帰還によってワトソンの空虚を埋めてくれたのだから、ワトソンはこれを歓迎して矛盾がない。BBCドラマはシャーロックの不在をメアリで埋めてしまったがために、シャーロックの帰還を喜んで受け入れる構造にならなかった。そして正典以上にリアルに肉付けされたマーティンのジョンは、いくらシャーロックを赦したいと思っても赦せなかった。余剰になったメアリを消し、ふたりのコンビを復活させるためにドラマは2エピソードを費やしたが、それは成功しなかったと自分は思う。

 最後のエピソードではコンビが復活しているが、それを見てもS1のような心躍りが感じられない。それはユーロスを敵とするゲームの薄っぺらさのためだけでなく、ふたりの間に感情の交流がまったく感じられないからだ。ジョンの内面も見えない。名優マーティンが役割演技に終始するお人形にしか映らない。舞台や筋立てがどれほど派手でも、すべてが作り物臭い。つまり、この物語はやり過ぎてしまったのだ。引き返せないほどの痛手をジョンに与えた上、リカバリの方法を誤った。爆破された221bが再建されても、シャーロックと共にするジョンの人生は戻らない。

 

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