篠田真由美お仕事日誌

2017.05.25

 朝から雨もよいで、途中空が真っ暗になってかなり強く降る。肌寒くなって、半袖Tシャツを厚手の長袖に替える。だが買い物に出て部屋に戻ると、むっと蒸し暑い感じで汗になる。ひとつ間違うと汗の冷たさで寒くなりそうという、なかなかやっかいなお天気。

 朝ネットをつけたら、うちの最寄りのJR駅に不審物が発見されたので、八高線が一時止まって西武線も止まったなんて出ていたのでびっくり。こんな田舎の駅に? 続報はないので、ただの忘れ物じゃないのかなんて思ってしまうけど、そういうのも「正常化バイアス(自分にはそんな変事は起こるわけがない、という根拠のない思い込み)」だよね。

 ゴーヤはすでに雌花がふたつついて、幸い雄花もあったので受粉した。しかしバジルにはアブラムシがついてしまって、駄目かも知れない。ミニトマトは一応いまのところは順調に実っている。

 カドカワの原稿はやっとこ70ページを突破。行きつ戻りつ。いまも外を散歩している内に、書き足さねばならないシーンを思いついたので、また戻りつ。

 明日は上野の都美術館にブリューゲルのバベルの塔を見に行って、銀座のワシタショップでシークワーサーの瓶詰めを買って、夜は神田のシャーロック・カフェに行く予定なので、日記はお休みします。明日は今日よりまた少し気温が低いらしいので、着て行くものに迷う。汗っかきなんでね。

2017.05.24

 出かけた日の翌日はちょっとだるい。曇って気温は下がってきたが、湿度が高くて梅雨に一歩近づいたような気分がする。もちろん梅雨は来ないとならないんだけど。

 三津田信三制作「ワールドミステリーツアー13」アメリカ編でお勧めされていたホラーのうちの、ネット古本屋で入手できた中の1冊を読了した。

『湖底の家』 スチュアード・ウッズ 文春文庫 1993

 途中から、こりゃだめだ感が強くなってきたので、斜め読みしてしまった。キングと比較したら無理でしょ、ということなのかもだが、つまらないのだ。ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストが、一線を退いて小説家になったものの、あまりうまくいかないまま時間ばかりが過ぎて、しょうもないフライドチキン会社の社長の自叙伝をゴーストライトすることになり、妻の兄が所有する田舎の湖畔の別荘に来るが、そこは電力会社を所有する孤独な金持ち老人が好き勝手に作り上げた町で、湖さえ彼の作った人造湖。ところがそこには、過去を隠したがる住人や腹に一物の保安官、飲んだくれのカトリック神父、奇妙な魔女一家などがいて、さらに主人公が顔を知っていた新人女性記者が、保安官事務所に潜入調査していた。湖ができる前の村は、アイルランド人が入植した閉鎖的小村で、最後まで立ち退きに抵抗していた一家が不可解な消え方をしていることがわかる・・・
 問題は、ハンド・ヒーリング能力やテレパシー能力を持っている魔女の一家とか、主人公の小屋に現れる幽霊とかの、超常現象がまったくリアリティを持たないことで、要するに作者はそういう要素を、ただ持ってきてはめ込んでいるので、自分にはそんなものに興味が無いというのが丸わかりになってしまう。たまたま知り合った一家を食後の一杯に誘うと、唐突に「降霊会をやりましょう」という話になって、また都合良く重いテーブルが踊って、怪しい現象が起きるあたり、失笑するよりため息が出て、こりゃダメだと思って後は斜め読み。
 超常現象を抜いた部分は、主人公に都合良くセックスシーンが繰り返されることとかに目をつぶれば、まあそんなにすごくつまらないというほどではないので、無理に幽霊とか出さなければもう少しましな印象になったかもしれないが、どっちにしろ怖くも恐ろしくもない、中年おっさんの願望充足小説でした。もちろんこれは、個人的な感想でありまするよ。

2017.05.23

 本日は友人ふたりを連れて、小川町のギャラリー木の香に、風来舎の個展を見に行った。さすがに遠いよ、小川町。

 ここ数年は本格ミステリ作家クラブの総会と受賞パーティ、翌日の受賞者トークショウ、お宝抽選会、サイン会には出席していたのだが、今回はお座敷がかからなかったので、これを機会にいずれのイベントにも参加するのは止めることにした。
 アル中が酒を止めるのと同じようなもので、習慣のようになっていた行事を止める時は少し迷うが、いざ止めてしまえばすっきりさっぱりしてほっとする。鮎川賞のパーティも去年で止めるつもりになっていたし、本ミス大賞も止めればさぞやすっきりさっぱりすることだろう。いっそクラブ自体退会しようか、という気分にもなってきたが、さてどうするか。変な波を立てるよりは、そっとフェイドアウトする方が楽かと思っていたが、別に止めますといっても波が立たないなら、それに越したことはない。
 退路を断つのは快感だ。
 止まっていて腐るよりは、前に進んで崖から落ちる方がずっとましだ。

2017.05.22

 今日も駅まで行ってきたけど、あ、暑い。いよいよ暑い。晴天が続くと、だんだん熱がたまってきて、夜も涼しくなくなってくる。コンクリートはまだ涼しいけど、木造の家はもう暖まっちゃった。スーパーで氷を買う。

 いつも楽しみに読んでいる、Sherlockのスクリプト全訳、いよいよS4E3に入った。今回はお兄ちゃんがどアップで、シャロ・ジョン・マイキー・トリオが戦うという、なかなかの新機軸であるらしい。いろいろ思うところはあるが、やはり最後まで来て日本語の放映も見てから、いうことはいう方が、自分で勇み足を悔いなくてよさそうなんじゃないか、と自分でも思いますです。

 キングの『ドクター・スリーパー』読了。いやあ、面白かった。『シャイニング』の続編といっても、これだけでも十分読める。自分はずいぶん昔に読んだので、かなり忘れるか映画と混じっちゃったところもあるから。冒頭のアル中ダニーのどん底感があんまりすさまじかったので、この調子じゃとてもつきあえないぞと思ったんだけど、彼は良き人々の助力もあって断酒会に入り、飲酒衝動から脱却。このあたりの描写が生々しいのは、やはりキングの実体験に基づいているからかも。
 一方で能力者アブラの物語とオド・ヴァンパイヤ一族の物語が否応なく絡んでいくのだが、能力者の子供を誘拐して苦痛を与えながら惨殺することで、そのとき出るエネルギーを吸って長命を保つ彼らのボスが、シルクハットをかぶった長身の美女で、なんかマレーネ・デートリッヒですか、というか、こんな位置づけの悪役が魅力的でなくてなんとしょう。ふたりの新旧老若女性の戦いに、彼女らの周囲にいる者たちが巻き込まれていく。
 こういう物語の終わらせ方って、クライマックスでいきなりびしっと断ち切るクールなラストもあるけど、自分はやはりキャラのその先がある程度描かれる方が好き。この話でもダニーのラストシーンがなかなかに泣かせます。さすがに上手いです、キング。

2017.05.21

 駅まで行って戻ってきた。汗。真夏日キターッ、と。それでもまだコンクリートの中は涼しいよ。

 昨日の牛すねこんにゃく、炒めただけの歯ごたえのある牛すねも、噛みしめると味わい深いのだけれど、ううん、やはりしっかり煮込んでゼラチンがとろりとした方が美味いと思われます。本日の手抜き調理はホームベーカリーでパン焼き。例によって賞味期限を後ろ足で蹴飛ばした古物全粒粉が残っていたので、40パーセントくらい全粒粉入りの食パンを焼く。ドライフルーツとクルミを適当に放り込んで。精密なものは苦手。おおざっぱがOK。

 キングの『ドクター・スリーパー』下巻に入る。ダニーはいまや中年のおっさんだが、生まれたときから彼より遙かに強い「かがやき」を持って生まれた少女アブラが11歳になり、ダニーとも出会って、いよいよヒロインになってきた。キングは子供を書くのが上手い。アブラとダニーの友情的シーンには、心が温められる。一方で、「かがやき」を持つ子供を襲って苦痛を与えて殺し、そのエネルギーを吸うことで生き延びる一種のオド・ヴァンパイヤとでもいうべき一族がいて、これがアブラを狙っている。というわけで、ちょっと読む速度が上がってきた。描写過剰じゃないし、読みやすい。

 仕事の方は相変わらず、行きつ戻りつのたのたと進行中。

2017.05.20

 いよいよ夏日です。半袖のTシャツ1枚でジャスト。足は裸足にサンダル。しかし身体がついていけてない感強し。ジムに行ったがあまり動かない。胃も動かなくて昼飯をパス。既製品の甘酒を牛乳で割って飲んだら、それでもう満腹。
 しかし前に買って読んでなかった平松洋子さんの酒のつまみの文庫本に、こんにゃくと牛すじ肉のピリ辛炒めというのがあり、自分、牛すねは柔らかく煮ることしか考えなかったので、さてどんな感じなのだろうと思い、これをやってみることに。消化は悪そうだな。よく噛んで食べなくては。

 『ドクター・スリーパー』をちびちび読んでいるが、いやあ、時の流れは残酷。『シャイニング』のダニーは、キングのキャラの中でも好感度が高いと思うんだけど、こちらでは29歳のアル中寸前男になってる。テレパシー能力のせいで、他人の心や過去が見たくなくても見えてしまう上に、あのホテルに取り憑いていた幽霊の同類も姿を見せたりして、それを忘れるためには泥酔するしかないという、なんとも悲惨な状況。つまらなくはないんだけど、がんがんページが進むという感じにはなりにくい。
 本屋で文春文庫のキング『悪霊の島』というのの解説を立ち読みしたら、作中の主人公は事故で右腕を失った孤独な男なのだが、キング当人も交通事故に遭ってかなりひどい怪我を負い、そのリハビリをしながらこの作品を書いたという話が出てくる。おお、やっぱり私小説的で間違いないんだな。

 やっぱり少しお腹が空いてきたので、先日いただいたジンジャーマンみたいなかっこうのクッキーを食べる。しかしこれ、かなり大きいので、一度に全部は食べられないのだが、人形型のクッキー。どこから食べる? 動物や人間をかたどった食べ物、さして珍しいものではないけど、いつもつい考えてしまう。どこから。
 腕や足だけ食べて止めるというのも、なんとなくあんまりだなと思い、結局頭から行きました。というわけで、首無しジンジャーマンがパソコン横に転がっています。いや、これなら生きてないから。いやいやもともと生きてないから。

2017.05.19

 今週末は熱中症注意、だそうです。クレイジィ。今日も暑いけどまだ風があるので、陽射しは強くても辛うじてさわやかな5月の範囲かな、というくらい。ユニクロでジム用のシャツやパンツやブラを買う。結局またユニクロに貢いでしまったな、と、なぜか敗北感。

 カドカワの新作はようやく50ページを突破して、少し見えてきた。自分、この立ち上がりの遅さがすべての敗因ではないのかしらん。ま、あんまりミステリ癖を出さないで、つまりプロットはこねくり回さないことを心がけようと思います。

 昨日図書館に『IT』を返却し、ついでだからと『ドクター・スリーパー』を借りてきた。『シャイニング』の続編なんだそうだ。後ろの自作解説で、映画化に関する不満をぶちぶちいっている。まあ確かに、自分も映画より、原作の方が怖かったと思う。つまり視点人物が壊れていくお父さんなので、しかも彼には小説家未満というストレスが渦巻いていて、それがそもそも怖いのに、映画の方ではそのへんが薄まっていたのが、違うな感を感じさせていたのだと思う。
 キングって、基本的に私小説家みたいなところがありません? 自分の心理的経験が物語のベースになっている。その小説家になりたい、なれない、悶々とか、子供のときの劣等感とか、いじめっ子の怖さとか、夜中にお手洗いに行くと下水管がごろごろ鳴るのが怖いとか、地下室の闇が怖いとか。
 『ドクター・スリーパー』はまだ読み始めたばっかりだけど、逃げ延びた男の子ダニーの前に現れる物質化した幽霊は、やっぱりバスルームに出る。

2017.05.18

 昨日は友人ひかわ玲子さんのお誕生日というので、彼女の自宅近くの美しく薔薇を咲かせているお庭を巡って散歩し、それから近くの絶品中華で食事会。公開されている大きな薔薇園はあちこち見たけど、個人宅で薔薇をまとめて作っているところというのは初めてで、なかなか見応えがあった。

 そんなわけで今日はやや食べ過ぎ感の後だから、一日節制することにした。暴飲暴食が楽しいのは若い内だけですね。って、酒は紹興酒のロックを1杯しか飲んでないけど。

 ようやくキングの『IT』上下巻を読了。1958年と1985年、姿亡きモンスターに憑かれて27.8年ごとに多くは子供の惨死事件が起きる、アメリカの田舎町デリー。かつて7人の子供たちがこのモンスターと対決し、殺すことはできなかったが、したたかに痛めつけた。しかしそのものはいま、再び目覚めて人を食らおうとしている。というわけで27年ぶりにふるさとに戻ったかつての子供たちが、そのモンスターと戦う話。ただ、普通なら過去編があって現在編、あるいは現在・過去・現在というような構成になりそうな話を、キングはパッチワーク的に接ぎ合わせて提供するので、全然先が読めないし、あれ、ここは過去か現在かどっちだ、と混乱する。そこも作者の付け目であったとは思う。
 単純なプロットに豊かなディテール、だが、そのディテールがときどき面倒くさくなるので、その辺は斜めに読んでしまう。過去パートの子供たちの活躍と悪戦苦闘は、天沢退二郎の『光車よまわれ』あたりを思い出す。戦う相手が水のイメージと重なるところも、光車のそれだ。影響関係はないと思うけど。まあとにかく、子供たちの戦いの方は児童文学ファンタジーの伝統に通じている感があって、けっこうえぐいけど面白い。それに対して現在パートは、よりリアルな分、オカルティックな味付けや、モンスターの正体がSFっぽくなってきたりして、既視感が強くなるあたりいまいちなよう。過去のいじめっ子や女性登場人物のグロテスクな暴力夫も、おどろおどろしく登場してきたわりにあっさり片付けられる。あれれ。というわけで、長さに見合った面白さとはいいにくいかな。でも、馬鹿馬鹿しい感はないんだな、キング。
 もうひとつ読んだのがD.R.クーンツ『雷鳴の館』。三津田さんのワールドミステリーツアー・アメリカ編でお勧めされていたホラーの中の1冊で、ラストが爆裂というので、つい「どれどれ」と思って読んだら、あはは、ほんとにバクレツでしたわ。交通事故に遭って昏睡状態からようやく覚めたヒロインは、病院で記憶の虫食い穴に悩まされながらも、好感の持てる看護婦や医師の手助けでリハビリに励んでいたが、なぜかそこに彼女の過去、恋人を目の前で惨殺した若者4人が昔のままの姿で現れて彼女を脅かす。すべては彼女の妄想に過ぎないのか・・・
 状況がダークでヘビィなわりに、するするさらさらと読めるのは、ひとつにはヒロインが負けていない強い性格であったことと、描写がキングほど密度がない、軽くてわかりやすい書き方だからだろう。そしてこの不可解状況のオチは、ネタばらしはいけませんな、先に知ったら誰も読まなくなる。おいおいおいっ、それじゃなんでもありだな、というか。
 いや、私は地球が彼女ひとりを残して滅んで、宇宙人が珍しい人類サンプルを殺さないためにいろいろやっているんだけど、理解不足でバグが出て、というSFオチを考えました。つまり、それではないです。

2017.05.17

 今日はマイミクの友人のお誕生会をするというので、午後から出かけるので日記は休もうかと思ったが、昨日ちょっと書いたSherlock話のことを、備忘録のつもりで書いて置くことにする。後でまとめようと思うとわすれちゃいかねないから。

 つまり、いまだにこだわっているS1E1の銃撃の件。要するにあのとき彼は軍人として動いたのだね、というのはわかった。警察官なら丸腰の人間に発砲はできないが、そこが戦闘状態の戦場なら話は違う。そしてマイクロフトが前のシーンでいっている。「シャーロックと同行すれば、君はロンドンに戦場を見る」と。そこに呼応する。戦場では味方が危険に晒されていたら、明らかに敵側の人間に向かって銃弾を浴びせるのは過剰防衛ではない。コンセプトが違うのだ。ジョンは戦闘モードになっていたわけだ。
 ところが、S3E3でジョンはピストルを携帯していたにもかかわらず、マグヌッセンを撃たなかった。撃ったのはシャーロックだ。本当いうと、このときマグヌッセンのセキュリティはどうしたんだ、ボディチェックをしないなんて、そんなの変だろう、という突っ込みはある。シナリオの練りが甘いと思うが、それは一応置くとして、だ。
 しかしジョンはメアリの夫で、本来なら愛する妻を守ること、妻を傷つけふたりの生活を破壊しようとする脅迫者に対して、怒りを燃やすのはジョンであるはずではないか。しかしいくら思い出しても、あのときのジョンがマグヌッセンをそういう目で見ていたようには思えない。自分の見落としだろうか。ジョンはひたすらシャーロックを見て「なにかプランはあるのか」「どうする気だ」と聞いていた。だけどさ、自分の愛する人の敵なら、たとえこの先はどうなっても、プランなんかあろうが無かろうが、自分がこいつを殺してやる、と思う方が自然ではないか。むしろシャーロックがいくらメアリを好きでも、こいつをやっつけるのは俺の権利だ、とは思わないか?
 ということは、ジョンがメアリに「君の過去は君の問題だ。君の未来はぼくの関心事だ」といった感動のことばは、ある程度さっ引いて考える必要があるのではないか。自分の妻としてひとたび受け入れた女性、しかも自分の子供を身ごもっている女性を、拒否することはできないと頭で考えたけど、感情はすでに冷めていたから、自分の手で彼女を害する敵を殺すまでの気持ちにはなれなかった。むしろ、メアリのためにためらいなく手を汚すシャーロックに、少し腰が引けてしまった。
 そう思って見るとS4の感想も少し違ってきそうだが、どっちにしろそれほど楽しい修正にはならないやね。

2017.05.16

 今日も微妙に曇り、ときどき小雨? でもときどき陽が射す? みたいな微妙な天気。

 ヒデヨシ皿は取り敢えず食器棚の場所を明けたけど、しまわないでテーブルの上に置いた。布を敷いてイギリスの友人がくれた小さな古物のガラス瓶を並べてある。その皿を見ただけでやる気が満々、というのは嘘だけど、取り敢えずはちゃんと気に入っているので、思い切って買って良かった。
 イベントで風来舎の店に来てくれた女性が、一輪挿しを見てどれを買おうかずっと迷っていた。シンプルな黒檀の四角い木に穴を開けて試験管を立てたのと、くるみの皮を剥いた波打をそのまま生かした黒く漆で塗られたのに、同じく試験管を立てたもの。これはツレが家具の端材などから作るので、基本はすべて1点もの。シンプルなものは同型にも作るが、ちゃんと見れば木の色はみんな違うので、やはり1点ものであることは間違いない。
 同じ一輪挿しといってもタイプは正反対で、その2点の間で迷うというのは、ある意味当然ではある。つまり単に気が多いのではなく、その方にはちゃんと美意識がある。ずーっとふたつの間で迷い続けて、最終的にシンプルな方を買った。どういう場所に置くか、イメージしてみるといいですよといったのだが、やはり絞りきれないままで、「また来年伺います」と、つまり後者にも微妙に心を残しつつ去ったのですね。
 そうしたら驚くべし、その数分後に来た別の女性が、ほとんど迷わずに後者の一輪挿しをご購入。タイプはたくさん多種多様あって、同じ値段でもいろんなのがあったのに、前の女性が迷っていたそれをジャストミートで選択するあたり、偶然にしてもなにか面白い。手作りものとか、古本とか、そういうことはありますね。迷ってしまって、また後日と思ったものに限って、行ってみるともうないという。だから、あのお皿も目が合ったのね、と。

 朝5時に目が覚めてしまって、布団の中でまたSherlockのことを考えていて、自分は取り敢えずこのドラマはS4で一段落だと思うのだけれど、ここまでで物語の流れを作る転換点に「銃撃」のシーンがあったなと思いついた。S1E1のジョン、S3E3のメアリ、そしてシャーロック。S4にもそれがある。ってんで、「四つの銃弾」とでもタイトルをつけて論じてみようかと思ったのだが、S4にはまだ「銃撃」のシーンがあるようで、そこから話がどう流れたのかはまだちゃんと把握していない。スクリプトの翻訳をしてくれている方が、4はE2が終わったところなのです。だから、やはりせめて7月の放映までは我慢するべきですな。

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